不登校とその心に寄り添うを考える スクールカウンセリングを通して
学校という場において、様々な心の問題に向き合う中で、不登校という問題はやはり多い印象です。
児童・生徒の学校に行きたくない登校渋りの背景・理由は様々です。
子どもたちの学校に行きたくない理由の中には、学校の中での友達関係でのトラブルや将来への漠然とした不安など様々です。
そのような子どもたちが学校に行かずにスマホやゲームざんまいの日々を送っているというのもよくある話ですよね。
ゲームやスマホのせいで、学校に行かなくなってしまったというように考える方も現場では少なくないです。
しかしながら、それは学校生活の場面においての不適応によって自分の居場所をネットやゲームの場面に追いやられてしまっているだけだと考えることができます。
学校という生活の場で安全に過ごすことができなくなったから、別の自分を受け入れてくれる場を探すというのは当たり前のことですよね。これだけでみたら特に問題はないのですが、これが昼夜逆転であったり不健康な生活に繋がるのであれば少し向き合い方を考えなければなりませんね。
このように、不登校というケースは親や学校のニーズ「学校に行けるようになってほしい」だけでなく子どもたちのニーズに着目し適切な形で満たしていく必要があります。
昼夜逆転の生活を送っているのであれば、朝眠い時間に起こされ学校に行きなさいと言われるのであればある意味学校に行けなくて当然なんですよね。
なので、昼夜逆転している生活リズムに介入していくことから考えていくことも大切だったりします。
単に登校を刺激するよりも、今置かれている状況に「寄り添い」、今よりももっと良い方法はないかを一緒に考えていくお手伝いすることを常に考えています。
家でゲームやスマホに専念すること、そのものが問題ではなくそうせざる負えない状況がどのような環境によってつくられているのかはとても大切な視点です。
こればかりはどうしても解決を焦ってしまうと見落としがちになるので、その子たちのみている世界、今だとゲームはフォートナイトやあつ森、漫画アニメだと鬼滅だったりでしょうか。そういった好きなもの・好きなことの世界を聴いて話すことも最初の一歩として重要でしょう。もし、聴き手がそういった物事をしらないというのであれば尋ねていけば良いのです。まずは2者関係の中で、しっかりと丁寧な関係づくりをしていかなければ、「本当に話したいこと」なんて言えないでしょう。
スクールカウンセラーみたいな、いきなりやってきた誰かよくわかんない大人にそれこそいきなり困っていることを話してくださいって言われて話せるかってハナシなんですよね。
対人援助あるあるだと思うんですけど、「寄り添う」とか「環境を整える」とかってよく言われると思うんですけど具体的にどんなことなの?って思いますよね。
ある意味、臨床心理士や公認心理師の専門性が成せる業とでも言いましょうか。前述した相手の世界を尊重した丁寧な2者関係によって寄り添うということは始まるのかなと思っています。環境を整えることの1例としては、先に挙げたような昼夜逆転といった悪循環に陥っている状況を周囲の家族と考え、別のアプローチで解決に向けて動いていこうというものでしょう。
次回は、学校臨床における環境を整えるを考えていきたいと思います!
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