心理学が好きな犬の備忘録

臨床心理士がサブカルチャーから心理学まで好きなことを書いてゆく

オンラインゲームとの付き合い方

終わりのないオンラインゲームがゲーム業界の中心になりつつある昨今。

終わりがないゲームへの向き合い方を考えていこうという回です。

 

 

オンラインのゲームにハマりすぎてしまうと

レイドや降臨の時間にゲームをしないといけない!

友達とボイスチャットで繋いでゲームをするから30分じゃ足りない!とか、何時までしないといけない!

 

 

みたいな、「ゲームに縛られてしまう」状況が生まれてしまいます。

 

WHOによる国際疾病分類第11版(ICD-11)でゲーム障害を疾病として承認され、発効されることも最近の話題として耳にされた方は多いかと思います。

 

ゲームに縛られてしまう状況、ゲーム障害が定義する、他の生活上の関心や日常の活動よりゲームを優先するという点に非常に親和性が高く危惧すべき問題だと考えています。

 

 

ではそもそも、なぜゲームに縛られてしまうのかを考えてみましょう。

 

子どもたちにとって、ゲームはコミュニケーションツールとしての側面があることはこれまでの投稿でも話してきました。

休み時間の会話や、休みの日に友達の家で集まってゲームしたり。

 

そのような友達との関わりがあるからこそ、ゲームにより熱中するという側面はあるかと思います。

 

 

オフラインのゲームは時間に縛られず自由にプレイすることができますが、オンラインのゲームは、特定の期間または時間帯にプレイしてゲームを有利にしていくという側面があります。

オンラインゲームを本気でやると、他のことなんて何も手がつけられなくなってしまいます。

なので、ゲームに対し妥協しながら遊ぶことが大切だと思います。

 


上を狙えば狙うほど、時間や金銭的なリソースを割く必要があります。そうなると段々と楽しむ感覚がなくなってしまいます。

終わりがないからこそ、照準を「楽しんでいる」という感覚に合わせるように意識することが大切でしょう。

 

もし、惰性でやってしまったていたり、勝つことに意識し過ぎているのであれば……

そのゲームから一旦離れてリラックスするのもアリかもしれないですよね!

ランキングや、勝ち負けに重きを置くのも大事ですが、ゲームは楽しむものですよね。

 

 

自分の中でのゲーム内での目標を作り、そこに向けて、自分のペースで遊ぶようなゲームへの向き合い方が大切だと感じます。それを考えると、オンラインゲームでありながら、オフラインのゲームのような遊び方ができれば よりらくに楽しくプレイできるように感じてます。
オンラインゲームに関する問題は、小中学生に限らず大人でも依存的になりやすい側面があり、今回の内容もゲームをプレイするユーザー全体に共通する問題であり、課題だと認識しています。

 

 

私自身、ゲームが好きだからこそ、ゲームがより日常に適応的な形で活用され、業界がより活性化してほしい!そのための議論の場として機能していけたら良いなとも思います。

今後もゲームとの向き合い方に関する提案や問題提起をしていきたいと思いますので、フォロー、コメントよろしくお願いにします!

 

      

子どもたちを巡るゲーム事情

前回は、勉強に対する意欲をいかに高めていくかを家庭内での声かけに焦点を当てて考えてきました。

 

今回は、そもそもなぜ子どもたちはゲームに夢中になるのかという点について、考えていきたいと思います。 合わせて、私たち大人世代のゲームと、今の子どもたち世代のゲームの構造の変化についても含めて考えていきたいと思いますので、皆さまの思い出の作品を頭に浮かべてお読みいただけたら幸いです。

 

1.オンラインによるリアルタイムの臨場感溢れるゲーム  スプラトゥーンやフォートナイト あたりが子どもたちのなかでは会話でよく耳にします。

 

 

私もプレイしていましたが、スプラトゥーンはインクを塗りまくる爽快感が楽しくて仕方がない!

 

 

フォートナイト はとにかくフィールドが広くて、自由に動けるのが魅力です。

 

しかしながら、ゲーム内で死ぬことや生きかえることが「キル」「リスポーン」というシンプルなワードに集約されています。 ゲーム内では死んでも何回も蘇る。 死を扱うゲームというのは、教育的意味を含んでいるとすら私は思います。 現実での命はリセットできないこと、現実で命を奪うこと及び他者を傷つけてはいけないことをしっかりと伝えることも親、大人の義務だと思います。 ゲームと現実を区別しながら、ゲームを楽しむ! ゲームを通して学べることをたくさん吸収していけたら良いですよね!

 

2.スマホゲーム、いわゆるソシャゲ 基本プレイ無料で一部有料のアイテムを購入できるゲーム。 パズドラやモンストとか 有名なYouTuberが攻略動画を出して、攻略動画を参考にしながら自分でクリアしていくなど、無課金でも情報を収集し、根気で粘り強くプレイしたら課金ユーザーに無課金プレイで勝てるなど、様々な遊び方で楽しめます。 ソシャゲは課金さえしなければ、限られたアイテムをどのように運用するかなど計画を練ってプレイする、ある意味頭を使って遊ぶことを要求されます。このように自分のゲーム内で、資産の運用管理することは現実の世界でも活かすことができる能力になり得るでしょう。

 

さて、1.と2.で取り扱ったゲームですが、共通点があります。 終わりが無いんです。 ボスと戦い、感動のエンディングを迎える。読者の皆様が想像するゲームってだいたいそんなゲームですよね?

 

私はメダロットが好きでした。 メダロット4がお気に入りです。もうすぐSwitchで追体験できるので楽しみです。。。

 

 

そう、終わりなきゲームにそれぞれがどう終わりを迎えるかということは考えさせられるテーマだと思うんですよ。 終わりがないからやめられない。

 

だったら、終わり≒目標を自分で定めたら良いじゃない。ということを次回は考えていきましょう!

 

     

「シンリシ×???」新しいコトを始めた2020

今週のお題「2020年上半期」

 

今週のお題ということで、2020年上半期を振り返りながら、後半は今後についてを書いていけたらなと思っています。

 

1月。鬼滅の刃の漫画を揃えて読みました!昨年から周りに薦められていたものの、なかなか手に取るまで至らず、やっと読んだのが1月。ハマりました。

 

新型コロナウイルス 感染症の影響で働き方にも変化がみられました。

3月〜5月。学童保育の現場では突然の朝からの開所を強いられる一方で、スクールカウンセラー の仕事は休校で予定を急遽変更するなどとても大変だった記憶があります。

 

5月以降、少しずつ日常を取り戻す中で、新しい生活様式が提示され、私たちの生活は少しずつ変化し、漠然とした不安に包まれました。

 

6月、シンヱヴァの上映延期。

唯一の楽しみであったエヴァの映画が世の中の状況を踏まえて延期に。

本当に早く観たい。

 

 

そして、7月

 

noteへの投稿を開始。その後、noteユーザー以外の読者を集めるべきはてなブログでの投稿も開始。

現在に至る。

心理学が好きな犬/臨床心理士|note

 

多くの方々の閲覧、応援をいただき、noteは20日間で通算5000PVを超え多くの方に読んでいただいている現状です。

 

心理のお仕事をする中で、まだまだキャリアの浅い自分の文章がどれだけ影響力があるのか?また、逆に誤った情報を発信してしまう恐れはないか?という様々な葛藤がありながらも、ここまで続けてこれたのは読んでくださる皆様のおかげだと考えています。

 

先に述べたように、鬼滅やエヴァといった漫画アニメを好み、また音楽や映画などへの関心もあり、それらの一つひとつが自分を構成する様々な要素の一部となっています。

 

では、2020年上半期。生きることがより困難となった社会において、自分に出来ることは何だろうか?

 

その疑問から、ブログタイトルの伏線を回収していきます。

 

シンリシ×ブログ、シンリシ×アニメ、シンリシ×マンガ、シンリシ×オンガクらシンリシ×ゲーム…etc

 

心理学のことをシンプルに発信しても、心理学に関する興味のある方のアクセスしか期待できません。

 

そこで、私を構成する様々なサブカルチャー的な要素を、心理学的な視点で考えてみたり、そこから心理学に関心を持ってもらうことで、セルフケア的な視点を提示し、心の健康の維持、向上を促していきたいと考えたのです。

 

まだまだ未熟で、至らぬ場面も多いと痛感していますが、それでもシンリシ×???の可能性に期待してまずは自分が楽しみながら活動していきたいと考えています!

ツイッターとnoteのフォロー、ブログの購読、よろしくお願いします!

         

 

 

 

居るのはつらいよ ケアとセラピーについての覚書を読んで

東畑開人先生「居るのはつらいよ ケアとセラピーについての覚書」を読んで考えたことを書いていきます。

 

この本を紹介してくれたのは、大学院時代の後輩くん。

ケアとセラピーについてを自分の経験と重ねて語る彼の姿をみて、いつのまにかAmazonで購入していました。

 

 

これ!表紙のイラストとデザインが素敵です!

 

東畑開人先生の著書を読むのはこの本が初めてでした。

まず最初に抱いた感想は、物語が楽しく読みやすいというものでした。

学術書でありながら、東畑先生自身が精神科デイケアで働いていた時の出来事を非常にコミカルかつシリアスに描かれていて楽しく読めました。

 

現場で働くシンリシの方々はこの本の中心にある「ケアとセラピー」について考えさせられる機会となるでしょう。

 

物語として面白く読みやすく描かれているため、精神科デイケアで働くシンリシの様子を知りたい学部生や、実習前の院生の予備知識として読んでおくのも良いかと思います。

 

もちろん、その他多くの方に読んでもらいたい本です。 それは、家庭や学校、職場などの色々な場での「居る」についてを考えるきっかけとすることができる内容だからです。

 

私がスクールカウンセラーとして初めて配置された際、相談が無いときはまさに「一人で居るのがつらい」と感じていたのです。この本をきっかけに「居る」ことについて考えました。後に自分のできることを考え立ち回ることができたのですが、臨床を始めて間もない自分にはこの本、居るつらが良いきっかけとなりました。

 

では、「居る」ことがなぜつらいのでしょう?

章を進めると伏線を回収すべく、我々は現実を突きつけられます。

それでも関わる人々の一人ひとりが魅力的に描かれていて、読み終えたときは一本の映画を観終わった感覚になりました。

しかし面白かった〜!で終わらない点がさすがガクジュツショと言ったところでしょう。

 

この後「野の医者は笑う」「日本のありふれた心理療法」といった東畑先生の著書に出会い読みました。これらの紹介は今後書いていく予定です。

 

皆さんもこの本を手にとって、「ただ、いる、だけ」について考えてみてはどうでしょうか。

          

子どもに対する声かけと、モチベーション

勉強で結果を出していくことの楽しさや喜びを感じさせていくためにどうしたら良いか

 

やはり、日々の宿題をしっかり積み重ねてテストで良い結果を出すということが基本になりますよね。

でも、その宿題に取り組むまでがひと苦労。ゲームをしたり、きょうだいと戯れたりと誘惑がいっぱい。

 

子どもからしたら、一日学校に行って頑張ったのだから少しくらい息抜きしたいという気持ちもよく分かります。

宿題をする前にゲームをしたり、ゆっくり休んだりする時間はやはり必要で、その時間を確保することもやはり大切でしょう。

しかし、切り替えがなかなかうまくいかず、親子の口論になることもありますよね?笑

 

好きなことから、ちょっとめんどくさい宿題に、いかにスムーズに切り替えを促すか……

「はやくしなさい!」と言われ渋々勉強に取り掛かるよりは、自分から勉強に取り掛かかれる方がお互い気持ちよく過ごせますよね。

 

 

なので、親子で帰宅後スケジュールを組んで子どもが主体的に過ごせる環境を整えるという視点を今回はご紹介したいと思います。

帰宅後の流れと時間を紙に書いて見やすい場所に貼っておきましょう。時間になったら宿題に取り組み、時間内に終えることができれば、ご褒美としてゲームの時間を延長できるというのも良いと思います。

 

最初はゲーム時間延長というご褒美目当てでも構いません。

宿題で、字を丁寧に書いていたら褒めましょう。時間内に終えたら褒めましょう。しっかり解けたら褒めましょう。

間違えたところや、字を雑に書いているところを指摘するのも大事です。しかし、それ以上に褒める箇所を探してあげてください。

褒められて嫌な思いをする人はいませんよね?でも、小学校高学年くらいになると褒め方もあっさりな感じにした方が良いかもしれません!

 

 

褒められながら、次はもっと褒めてもらおうと頑張る、親子のコミュニケーションを通してだんだんと勉強に関心を向けていけたら良いですよね!

        

臨床心理学を考える〜今、必要とされるコト

非常に難しい学問だと思う、
と、言うのも単なる心理学ではなく、「臨床」だからである。
単なる知識だけではなく、現場で活かされる技術を必要とする。
様々な種類が存在する心理療法というツールを用いて現場のクライエントの問題解決に寄り添う専門職だと思っている。

 

 

人の話聞くだけでしょ?

 

シンリシって何をしているの?

 

教育領域でスクールカウンセラー をしていても、意外とこのようなことを尋ねられることは珍しくない。

 

確かにそこにニーズは存在する。が、しかしそのシンリシがどのようなことが出来て、どのように動いてくれるのかを知ってくれていることが意外と当たり前ではない。

そのような点を踏まえても、自分には何が出来るのかをしっかり明らかにした上で、現場のニーズに応えていくことが大事だと常々感じる。

 

臨床心理学は非常に難しい学問である。
どんなに学んでも終わりがない。学んだからと言って明日の面接場面ですぐに活かされるわけではない。だからこそ、今日もページをめくる指が止まらないのかもしれない。

Serial experiments lain と ユング心理学

心理学が好きな犬です!こんにちわん、こんばんわん!

コロナ自粛で、家に居る時間も増えますよね。

そんな時はアニメを観ましょう、語りましょう!

本コーナーは私が好きなアニメを紹介しながら、心理学的視点を織り交ぜ考察していくコーナーです。

第1回は、Serial experiments lainを紹介します。

 

存在は認識=意識の接続によって定義され、人はみな認識によって繋がれている。
記憶とはただの記録に過ぎない。

主人公は14歳の少女・玲音(lain)。物語は、一人の少女の飛び降りから始まり……

舞台はインターネット上と、現実世界。物語が進むにつれて、様々なlainが登場していきます。本作を通して、インターネットと現実世界の境界線について考えさせられます。

放送当時は1998年で、今のようにスマホを一人一台持っているのが当たり前ではない時代。ある意味近未来的な作品なのですが、今観ても新しく感じる不思議な作品です。全体を通して雰囲気が暗いので、気分が沈んでいるときに観るのはおススメできません!が、ちょっとダークな世界観や、謎解き考察が大好きな方はハマってしまうかと思います。

臨床心理士の書くブログということで、心理学に結びつけて語ろうという本コーナー。

今作といえばやはり、分析心理学者C.G.ユング集合的無意識でしょう。

 


集合的無意識とは、全ての人は深い意識の中で皆繋がっているという考え方。 集合的無意識が意識化わする際に現れる象徴をユングは 元型(アーキタイプ)と言っています。

 

 

元型(アーキタイプ)にはペルソナやアニマ、グレートマザーなど挙げられます。それは、社会的役割に応えるためにつくる仮面であったり、男性のもつ女性イメージ、母親イメージなど……

世界中の神話や伝説をみても、共通の価値観を含んでいるのも、集合的無意識によるもの、という考え方ができますね。

lainにおいても、集合的無意識という考え方を頭の片隅に置いて観たら新たな発見に気づき考えさせられるかと思います。

とにかくOPの曲と映像がかっこよく、玲音ちゃんがかわいい作品です!!

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