心理学が好きな犬の備忘録

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死体遺棄の元女子大生から、就職活動の厳しさと子育てをサポートする福祉的側面を考える

就職活動中に、空港のトイレで出産し都内の公園に埋めた元女子大生が逮捕されたニュースを目にしました。

「赤ちゃんがいると、夢が叶わない」といった供述をしていることが調べで分かっているようです。

この北井容疑者のことは非難されるべきですが、周囲に出産後サポートしてくれる人が居なかったのではないかと推測してしまいます。もしくは周囲の人間を頼れなかったか、だと思います。都内で働く未来の自分を思い描いた結果、実家に育児を頼みながら地元で働くことと天秤にかけ、前者を選んだのでしょうか。

しかし、今は働きながら子育てをする方は多くいらっしゃいます。制度面でも整備されています。

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しかしながら、就活中となれば話は変わって北井容疑者のように、面接時にまだ幼い子がいることがわかると採用に不利になるかもしれないというように思ってしまう気持ちも分からなくもありません。実際には様々な制度によって働く女性は守られているようです。

 

 

この事件が発生したのは2019年の11月です。就職活動という点で考えたら新型コロナウイルス感染症の流行の前なので、今就職活動をする方々の方はさらに厳しい中を戦っていることかと思います。就職活動は周りの友達が内定をもらってくると焦りも感じてしまいますよね。そのような環境下で起こった悲しい出来事かと思います。

 

同じような悲しい事件が起きないように、まずは望まない妊娠は避けることや妊娠が分かった際に家族やパートナーと出産後や就職についてを話し合うことが大切でしょう。

また、合わせて様々な制度面で働く女性は支えられており、子育てに関する手当や支援制度もしっかりと整っています。そういった面ではひとり親家庭も同様です。

 

本当に、生まれてきた命のことを考えると痛ましい事件ですが、容疑者だけを責められない問題だと感じています。新卒で採用されなければ人生が終わるわけでもないですし、そういった多くの人にあるねばならないみたいな認識がちょっとでも和らいでいくような情報発信を今後もしていきたいと思っています。

 

参考記事

「泣き止まず首を絞めた」空港トイレで出産した赤ちゃんを都心の公園に埋めた23歳の母親逮捕

 

www.bosei-navi.mhlw.go.jp

www8.cao.go.jp

www.mhlw.go.jp